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2025.01.08

アスベストの見分け方と使用箇所:建物の健康と安全を守るために知っておきたいこと<解体工事専門店 M∞Q(エムアンドキュー)仙台店>

宮城県仙台市にお住いの皆様こんにちは。

MQ(エムアンドキュー)の遠藤です。

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アスベストの見分け方と使用箇所:建物の健康と安全を守るために知っておきたいこと

アスベスト(石綿)はその優れた耐熱性・絶縁性から、かつて広く建築資材として使用されてきましたが、健康被害が明らかになり、2006年(平成18年)9月に日本では全面禁止となりました。

アスベストが建材に含まれている場合、建物の解体やリフォーム時に空気中へ飛散する恐れがあるため、特に注意が必要です。

今回は、アスベストの見分け方や、過去にどのような場所で使われてきたのかを解説します。



アスベストの健康被害と規制の歴史

アスベストは自然に産出する繊維状鉱物で、クリソタイル(白石綿)、クロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)など、6種類に分類されます。

アスベスト繊維は非常に細かいため空気中に舞いやすく、吸入すると肺線維症や悪性中皮腫、さらには肺がんを引き起こすことが知られています。

こうした健康リスクを踏まえ、アスベストの使用は段階的に規制され、2006年(平成18年)には全面禁止されました。

アスベスト規制の変遷は次の通りです:

  • 1975年(昭和50年):含有率5%以上の吹付けアスベストの使用禁止。
  • 1995年(平成7年):有害性が高いアモサイトとクロシドライトの製造禁止、含有率1%以上の吹付けアスベスト使用禁止。
  • 2004年(平成16年):アスベスト含有建材の製造禁止。
  • 2006年(平成18年):石綿を0.1%以上含むすべての製造・使用が禁止。
  • 2012年(平成24年):完全に石綿の製造が全面禁止。

 

アスベスト含有建材の見分け方

1.建築時期から判断する

アスベストが全面禁止される以前に建てられた建物には、アスベストが使われている可能性があります。

特に、1970年代(昭和45年)から2006年(平成18年)にかけて建てられた建物については、注意が必要です。

 

2.使用している建材から判断する

アスベスト含有の可能性がある建材は、建築当時の仕様書や設計図から確認できる場合もあります。

アスベストが使われている可能性のある主な外壁・屋根材は以下の通りです:

  • 外壁材:建築用塗装材(19701999年)、金属系サイディング(19602004年)、繊維強化セメント板(19602004年)
  • 屋根材:スレート、セメント瓦など

また、国土交通省の「石綿(アスベスト)含有建材データベース」でも、建材の詳細情報が確認できます。

 

3.専門業者による調査を依頼する

一目見ただけではアスベストの有無を判断することは難しいため、専門業者による調査を依頼することが最も安全です。

調査方法には以下の3つがあり、目的に応じて使い分けられます:

  • 定性分析:アスベストの有無を調べる方法。偏光顕微鏡などを使用します。
  • 定量分析:含有率を調べる方法。X線回折法を用いて含有率を測定。
  • 濃度分析:空気中のアスベスト濃度を測定する方法。

 


アスベストが使われている箇所

以下に、過去にアスベストが使用された具体的な場所と用途を挙げます。

1.吹き付けアスベスト
アスベストをセメントと混合し吹き付けたもので、昭和38年頃から50年初頭にかけて使われました。

耐火被覆として鉄骨造建物の梁や柱、吸音・断熱用途として機械室、ボイラー室、地下駐車場、学校や体育館の天井、壁などに使用されています。

1.吹き付けロックウール
昭和50年に吹付けアスベストが原則禁止された後、ロックウールに切り替えられましたが、一部にはアスベストが混合されていました。

耐火被覆や吸音・断熱用途としてビルや工場などに使われました。

1.アスベスト保温材
保温材や耐火被覆板、断熱材としてプラントの配管や外壁、ポンプ、バルブに使用されています。
2.アスベスト成形板(石綿スレート)
石綿スレートは、耐火性や耐水性が求められる建物の外壁や屋根に多く使用され、アスベスト成形板として広く使用されました。

特に昭和30年代から50年代にかけて、鉄骨住宅のコンクリートスラブの表面に吹き付けられていました。

 

最後に

アスベストは建材として優れていたため、長らく使用されていましたが、その健康リスクの大きさが問題視されるようになり、現在では全面禁止に至っています。リフォームや解体時にはアスベストの存在を疑い、必ず専門業者に調査を依頼しましょう。

 

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